2022年7月13日
故きを温ねて、新しきを知る。
開湯1900年の歴史を誇る蔵王温泉では、至るところに歴史に彩られた遺跡があります。
その中でも、「蔵王三大神」は蔵王を語る上では外せない特別な場所となっています。
蔵王は古くから山岳信仰の地で、蔵王の山には「蔵王地蔵尊」「蔵王大黒天」「蔵王大権現」が祀られています。それぞれに開運のご利益があり、3つ廻れば幸運がもたらされると言い伝えられています。
安永4年(1775年)、蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅東約100メートルに、 諸願成就・災難よけとして宝沢の庄屋によって、37年もの長い歳月をかけ建立されました。
高さ2.34メートル、肩幅1.2メートル、膝幅1.8メートル、台座の高さ0.34メートルの坐像で、安山岩でできたお地蔵さまです。(蔵王地蔵尊保存会)
昭和55年(1980年)、蔵王中央ロープウェイ鳥兜駅・鳥兜山頂展望台に、 蔵王温泉の商売繁盛と観光客の旅の安全を願い建立されました。
西暦110年頃、日本武尊の東征に従った吉備多賀由が、矢の毒を癒しているうち、温泉を見つけて入浴したところ、 たちまち全快したので、日頃信仰している大国主命のおかげと、蔵王山頂にこれを祀ったと伝えられています。 佛教の大黒天が、後に日本神話の大国主命と同一視され、七福神の一神として信仰されてきました。 (蔵王大黒天奉賛会)
平成14年(2002年)、蔵王スカイケーブル中央高原駅前に、 山形市下宝沢(蔵王口)に鎮座する蔵王大権現の礼拝所として建立されました。(像は昭和47年(1972年)開眼)
蔵王大権現の躍動する勇猛無双な姿と三眼怒髪の大忿怒相は、どんな悪魔をも降伏して、平和を招来する象徴とし、 更に、農耕をはじめ諸産業の頼もしい水の神として慕われ、崇敬されております。(蔵王大権現蔵王温泉奉賛会)
蔵王三大神の巡る際には、2つのロープウェイを使って気軽なトレッキングを合わせてお楽しみいただけます。
これからの夏は登山にも最適なシーズンです。ぜひ、この機会に蔵王で歴史と自然を愛でる体験にお出かけください。